『マイ・ブルーベリー・ナイツ』
監督・脚本:ウォン・カーウァイ/共同脚本:ローレンス・ブロック 「八百万の死にざま」ほか"マット・スカダー"シリーズ
原作:コーマック・マッカーシー(「血と暴力の国」扶桑社刊) ※ピューリッツァー賞受賞作家
出演:ノラ・ジョーンズ/ジュード・ロウ/デイヴィッド・ストラザーン/レイチェル・ワイズ/ナタリー・ポートマン
公開 : 2008年3月22日(土)より、日比谷スカラ座ほか東宝洋画系にて全国拡大ロードショー
(C)Block 2 PICTURES
2006
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本年度カンヌ国際映画祭にてオープニングを飾った話題作『マイ・ブルーベリー・ナイツ』が3月22日公開いたしました!!本作は、『恋する惑星』『2046』のウォン・カーウァイ監督最新作。超豪華オールスター・キャストで送る、ブルーベリーのように甘酸っぱいラヴ・ストーリー。
主演はグラミー賞8冠を独占した世界の歌姫ノラ・ジョーンズ。映画デビュー第一回主演作ということで早くから話題を集めていました。共演は、全員アカデミー賞候補者と受賞者。『ホリデイ』のジュード・ロウ、『クローサー』のナタリー・ポートマン、『グッドナイト&グッドラック』のデイヴィッド・ストラザーン、『ナイロビの蜂』のレイチェル・ワイズ。豪華アンサンブル・キャストが、未だかつてない名演技を見せます。音楽は『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のライ・クーダー。愛に彷徨う女性の心情を浮き彫りにしています。
レビュー
―― やはり失恋の痛手を癒すのに、旅に出るというのは常套手段なのだろうか。――
一時しのぎだとだれ彼に冷やかされても、周囲の環境を換えて時間を置くことは失恋の後襲ってくるさまざまな"どうして…"という思いから逃れるにはとても手助けになる。
この映画もそんな若いヒロインの旅を追うものであったが、彼女は旅で出会う人たちの生き方に触れる中で生きている事の喜びを知り、芽生え始めていた新しい恋への戸惑いを埋めていく。
彼女は失恋の未練たらたらのまま遠く離れた街に身を引くが、街を離れる間際に優しく話し掛けてくれたカフェの若主人の事が今度は気になり始める。いつしか気ままに思いついたことをハガキに託すようになるけれども、彼女には戸惑いも失恋のしこりも有って、そこに自分の居場所を書けないのだ。
手紙といったどこか不確かであやうい小物へ自分に芽生え始める気持ちを綴っていく辺りに、この映画を見終わった後ほのぼのとした暖かい気持ちが漂う。
作品全体に夜のシーンが多くまた時折入れられるカットバックやインサートカットのスローモーションも印象的だった。映画全体を通じ、じっくり楽しめる仕上がりで幅広くお勧めできる1本。
蛇足ではあるが、脇を固める主要俳優それぞれ皆が素敵で美しい。そんな中でも映画初主演という"歌手"ノラ・ジョーンズは、見事に主役を務めている。きっと音楽家に大切な臨機応変の心を見事に活かして成し遂げたのだろう。
―― 2008/3/22レビューテキスト T,Tomonaga