映画『アルゼンチンババア』

監督:長尾直樹 
原作:よしもとばなな
出演:役所広司/鈴木京香/堀北真希/森下愛子/小林裕吉/手塚理美/田中直樹/きたろう/岸部一徳

映画『アルゼンチンババア』プレミア試写会

3月6日一般公開に先立ち、映画『アルゼンチンババア』プレミア試写会が中野サンプラザにて盛大に行われた。
この日集まった2000人もの観客は、試写の前に劇中に使われるタンゴや唄の生の音を聴き、更に出演俳優陣の姿と声にも触れるという、プレミアと言うに相応しい素敵な一時を満喫した。当日のその様子をレポートする。

満席の会場の幕が上がると同時に小松亮太氏とその仲間たちによる劇中曲の「ノスタルヒコ」が始まる。弦楽器までも従えた迫力満点のアルゼンチン・タンゴを、小松氏は得意のバンドネオンで披露した。独特の切ない音色を巧みに聞かせたこの演奏に、会場は一気にステージへとくぎ付けになった。

インタビューで、この曲が映画の中で大事な役割を持って使われることについて小松氏は「本当に嬉しい」と演奏者としての素直な気持ちを述べる。
また「こんな曲を選ぶ監督さんは、どんなにマニアックな人なんだ!」と選曲そのものにまず驚いたといい、玄人目にも珍しいこの曲を引っ張り出し、そして自分に演奏して欲しいと頼まれるなんて…それは正に奇跡的なことで、タンゴ・ミュージシャンとして本当に嬉しかった…と熱く語った。

次に主題歌「ワスレナグサ」を歌うタテタカコさんが登場、その伸びのある歌声を今度は軽快なピアノに乗せてしっとりと聞かせた。

主題歌の作詞について訊かれたタテタカコは、「あまりにも原作や台本が良く、自分も良い唄を書きたい!」と欲が先行してしまったというが、そうした雑念を一度全てクリアして「物語を自分に置き換えたときにようやくスーッと歌詞が出てきた」と産みの苦労を語った。

また、出来上がった映画を観た感想についてタテタカコは、「映像が綺麗で、それで一気に見入ってしまった。自分の中で忘れていた部分をどんどん刺激されて、見終わった後にも涙が溢れてきた。その顔もぐしゃぐしゃなまま監督さんの所に行った。忘れていた暖かい気持ちを見つけさせてくれた。」と一つ一つかみしめるように語っていた。

会場は暗転の後続いて"みつこ"を演じた堀北真希が登場。原作小説となる、よしもとばななの「アルゼンチンババア」の一節を5分程度「みつこの紙芝居」と題して堀北が朗読。
小説の挿絵としても使われた奈良美智の絵が大きく映し出されたスクリーンをバックに、彼女の初々しい声が会場の隅々にしみ渡った。

堀北の挨拶の後、他の出演者、役所広司、鈴木京香、監督の長尾直樹が呼び込まれる。

ユリを演じた鈴木京香は挨拶の中でいきなり「ババアをやらせて頂きました」と笑いを取るも、「ババアって悪口じゃないんですね、私にとってこんなに暮らしを楽しんだり愛情深い女性というのは理想だなぁ…とユリを演じて思いました」「ユリみたいなババアになりたいな」と述べ、この役柄に大変満足できた様子を覗わせた。

挨拶後にあったQ&Aコーナーを以下に簡単に紹介する。

Q : 今回の役どころ、石彫り職人ということでちょっとだめおやじ的な部分がありますが、どんな感想を持っていますか?
役所 : 僕は職人さんにとても憧れがあります。仕事が無くなったら何か職人になれたらと本当に思います。映画の中では父親としても夫としても不器用で出来た男ではないのですが、物造りへのこだわりを忘れず、また死んだ妻への思いも実はとても深いという男…その辺に魅力を感じました。

Q : 役には入りやすかった?
役所 : 役柄を好きになれるのは大事なことですし、扮装も殆ど自分の日常生活上と同じで(笑)、寝起きのまま撮影所に来てしまうこともありましたね。

司会 : どうもありがとうございました。続いて鈴木京香さんに伺います。
Q : 出来上がった作品、自分の(ババアの)姿を観てどうでしたか?
鈴木 : 最初見たときはやはり照れくて、さくわざとらしくやり過ぎではないかと心配でした。でも、観ているうちに慣れてきて自分の演ずるババアなんですけど大丈夫…と思いました。役所さんも「厚化粧に慣れた」と言って下さったんで(爆)最初だけ違和感ありましたけど、あとは十分お話の中に溶け込んでいられただろうと思っています。
それと、愛情の大きさや暖かさ、そういったものが役を演じる上で難しい部分でした。

司会 : どうもありがとうございました。続いて堀北真希さんにお話伺います。
Q : みつこという役はストーリーを動かす存在ですが、役作りで意識した点は?
堀北 : みつこには、意地でも一人でやってやる!みたいなところがあって、だからみつこ一人だけのシーンでは凄く大事に演じようと思いました。

Q : 印象に残る出来事やシーンは?
堀北 : 結構、転んだり落っこちたりとか、怪我をした後のシーンとかありますから(笑)あと、階段から転げ落ちるのは難しかったです。安全に配慮してもらってやりましたから怪我などの心配はありませんでしたけど(笑)

青空を狙って撮影したり一番綺麗なお日様を狙って撮影したりとか、その一瞬しかないので芝居的には失敗出来ないので凄く緊張するんですけど、その分とっても綺麗な仕上がりになっていて…アルゼンチンビルも素敵でしたしそうした中に自分が居る事に感激しました。

はい、ありがとうございました。

最後に監督が「俳優陣のみなさんがずっと作品の中で暮らしているような感じで現場入りしてくれましたので、カメラの前に立つときはもう何も言う事が無い完璧な準備でした。監督としては楽をして映画製作を楽しませていただきました。ありがとうございました」と、締め、2000人を越す観客が全国の誰より一足早くこの作品を堪能した。

映画『アルゼンチンババア』は、2007年3月24日から全国ロードショー公開

2007/3/6中野サンプラザ(東京中野)
登壇者(登場順、敬称略)小松亮太ほか(挿入曲バンド演奏)、タテタカコ(主題歌ピアノ弾き語り)、堀北真希、役所広司、鈴木京香、長尾直樹(監督)、司会進行 映画パーソナリティ、伊藤さとり

T,Tomonaga


挿入曲「Nostalgico(ノスタルヒコ)」
収録アルバム 小松 亮太 『Tango with Me』 SICC-611
2007/3/7発売
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Arch/SR/RyotaKomatsu/SICC-611/index.html

主題歌「ワスレナグサ」
タテタカコ シングル「ワスレナグサ」 VPCC-82216
2007/3/7発売
【収録曲】
1.ワスレナグサ 2.泣き虫こよし 3.道程


2007年3月24日より全国一斉ロードショー
配給:キネティック
>>オフィシャルサイト

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2006/1/29更新


映画『アルゼンチンババア』
(c) 2006「アルゼンチンババア」製作委員会
2007年3月24日より1全国一斉ロードショー

冒頭でいきなり度肝を抜いたタンゴ曲「ノスタルヒコ」の演奏

タンゴやタテタカコさんの作詞について熱く語る小松亮太氏

タテタカコは主題歌「ワスレナグサ」を披露

小松亮太氏とは初対面というタテタカコ。当日のリハーサルでは小松氏の演奏をこっそりと聞かせてもらったという

原作を朗読する堀北真希


役所広司

鈴木京香

長尾直樹 監督

ホール前にはびっしりとお祝いの花束が飾られる

 
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