(C) 2005 Oliver Twist Productions LLP


オリバー・ツイスト (Oliver Twist)

監督・脚本 : ロマン・ポランスキー

原作 : チャールズ・ディケンズ

出演 : バーニー・クラーク/ベン・キングズレー

記者会見

10月29日、渋谷Bunkamuraにて『オリバー・ツイスト』の主演男優バーニー・クラーク君(12歳)とプロデューサーのロベール・ベンムッサ氏が記者会見を行った。その後の舞台挨拶には同い年の俳優神木隆之助君がゲストとして駆けつけた。

本作はカンヌ映画祭パルムドール、アカデミー監督賞をはじめとし、数々の栄誉に輝き、世界中に深い感動を与えた『戦場のピアニスト』のロマン・ポランスキー監督が3年ぶりに手がけた最新作となる。東京映画祭の特別招待作品として出品されている。

― バーニー・クラーク君はロンドン在住の12歳。 オーディションに集まった数多くの少年達の中から、見事ポランスキー監督の心を掴んだ。幼い頃から演技に興味を示し、テレビシリーズ、映画の端役などを得て、 11歳で映画初主演を果たす。この作品で、史上最年少のアカデミー主演男優賞も有力視される期待の大型新人である。―

 

ロベール・ベンムッサ(以下ベンムッサ) : こんにちは。今朝私はこの記者会見を英語ではなくフランス語で行いたいと申しました。なぜかと申しますと日本の記者の方々、また日本のお客さんのみなさんは大変ソフィスティケートされてらっしゃる方々ですので、是非ポランスキー監督の言葉を正しく正確に伝えたいと思いましたのでフランス語でとお願いしました。

Q : ロマン・ポランスキー監督の作品ということで出演された感想を聞かせてください。

バーニー : 僕にとっては非常に素晴らしい経験でした。ロマンさんもそうですし、またそれ以外のみなさん一緒にこのような作品に参加できた、この作品の一部になれたということでそれ自身も大変素晴らしいことですし、役がオリバーということで全て素晴らしい経験でした。

Q : 戦場のピアニストでは戦争のその場所が舞台でしたが、今回は少年が主人公ということでどういうことを訴えたかったのでしょうか?

ベンムッサ : 戦場のピアニストでの大きな成功を得まして特に日本でも特に大きな成功を得たと思うのですが、そのうちポランスキー監督が全ての人に向けて感動してもらえる作品を作りたいと考えていました。やはりこの若い少年が困難をひとつひとつ乗り越えていく感動を呼ぶものはないと考えたのです。

Q : (タイランドの女性記者)先週バンコクの映画祭でオリバー・ツイストが上映されました。そのときにポランスキー監督がいらっしゃってその時彼が言ったのは、今まで自分の作った映画というのは全く自分の子どもに見てもらえなかったので自分の子どものためにこの映画を作ったということを仰っていました。そしてバーニーと仕事をするのはとても楽しいことで、彼を演出することは難しいことではなかったと仰っていました。

(バーニー君へ)どのシーンが大変だったか、どのシーンが楽しんだのか教えてください。

バーニー : 一番難しかった場面は、最後のフェイギンに刑務所に会いに行くシーンは感情表現という面で難しいなというふうに感じました。
楽しかったところは屋根の上でのビル・サイクスとのシーンがあるんですけど、低いところに贋物で作った屋根ではなくて、本当にあれだけの高さがあるところでやったのですが、それは楽しく撮影しました。
もうひとつ楽しかったのはノア・クレイポールと喧嘩するシーンがあるのですが、そのシーンも楽しく撮りました。
大変だったもうひとつのことは夜寒いときに雨が降っていて濡れてしまって、ベッドに入りたいのに寒くて眠くてというのが僕にとって大変でした。

Q : 舞台をやっていらしたということですが、あなたのバックグラウンドを教えてください。

今まで子どものころから最初は週に一回学校の後に通うようなドラマスクールに通っていまして、その後週二回になって最終的にエージェントが付いて今の仕事をしています。

Q : (プロデューサーに)非常に今回フランスのプロデューサーがいて、キャストはイギリス人達が多くて、プラハでの撮影ということでかなりマルチナショナルなプロダクションだったと思いますが、どれだけそれをまとめることが大変だったか教えてください。

ベンムッサ : 戦場のピアニストの後の作品ですから、これが大変大きな印象的な結果で大成功を収めた次回作ということで、このオリバー・ツイスト同じスタッフで作業を進めました。衣装デザイナーから、セットデザイナー、撮影監督、シナリオライター、みんなそうなのですが、それだけでなく、配給会社も戦場のピアニストの時に大変お世話になった方々と一緒に仕事を進めました。

同じ配給会社の方々と仕事を進めることを決めて以来、もう戦場のピアニスト以来ずっといいお友達になっておりましたので、双方非常に助け合い精神がありまして大きな信頼関係で結ばれておりました。資金面でも大変お世話になることができました。これは大変複雑な作業で19世紀初頭のロンドンというのは今もちろん現存しておりませんから、すべてゼロからこれを作らなければならなかった。例えば85棟くらいにも及ぶ建物を建設し道を作り、細い建物もたくさん作り、ひとつひとつレンガを組み上げ、窓を作ったり屋根を作ったり、そういった大変大きな作業に膨大な資金が掛かりましたけれども、お互いの信頼関係で全てが上手くいき、技術的にも大変上手くいきました。

Q : (バーニー君に)オリバーという大役を射止めて、ロマン・ポランスキー監督からはどのような演技の指導があったか教えてください。

バーニー : 一番はじめにスクリーンテストが終わったときに監督が言ったことは、もしこのオリバーの役が君に決まったら甘いものとかチョコレートはちょっと我慢してもらわなければいけないなということで最初ちょっと何のことかなと思ったのですが、やはり頬っぺたが膨らんでしまうとよくないということで今の状態のようにしておきたかったということで甘いものは食べてはいけないと言われました。
監督は実際監督するときにあまり口で説明したりされない方で、実際にその場面ごとに実際にやって見せて示してくれました。

Q : チョコレートとか食べちゃいけないっていうのはつらくなかったですか?

バーニー : そんなに大変ではなかったですけど、たまにズルして食べちゃったこともあったんですけど、実際にそういう甘いものを食べてはいけないというような厳しいことがあったので、そのかわりといっては何ですけどプラハにゴーカートができるすごく楽しいところがあって、もちろん手を折ったりして撮影が止まってしまっては大変なので、それはすごくきちんと確認して遊ばせてくれました。

Q : オリバーというのはミュージカルでとても有名な少年ですが、あなた自身が役作りで僕がこういうオリバーを演じたいと思いましたか?

バーニー : まず役作りとしては特別これをやったということはないのですが、監督に言われまして場面ごとに集中して、とにかく場面ごとに神経を集中させることを熱心にやりました。

Q : 偉大な俳優ベン・キングズレーと共演したときのエピソードを教えてください。

バーニー : 皆さん、もしかしたらお聞きになったかもしれないんですけど、ベン・キングズレーは最初から最後までフェイギンだったんです。到着したときは既にフェイギンの格好をしていますし、実際に撮影している以外の時間もずっとフェイギンを通していました。

私はいつもオリバーだったわけではなかったんですけど、オリバーだったらいつも泣いたり、悲しい顔をしていたりしなければならないのでちょっと退屈になってしまうのですが、ただいつもベン・キングズレーがフェイギンであったということで役をする上では非常に助けになりました。

Q : オリバー・ツイストはミュージカルでもありましたけどイギリスでは今、どれくらいオリバー・ツイストに親しんでいるのか、どれぐらい今でもポピュラーなのでしょうか?

バーニー : 実はこのミュージカルは英国の僕ぐらいの子どもだったら知らない人は多分一人もいないのではないかなというくらいに非常に親しまれているものです。中にはミュージカルしかしらなくて原作の本を知らない人もかなりいると思います。しかし今回の映画はポランスキー監督がほとんどの子ども用の映画というのは非常に解りやすいように消化されて作られているのだけれども、この映画は僕たちも考えなければならないような作品になっていると思います。

Q : (プロデューサーに)そういった有名なアカデミー賞まで取ってしまったミュージカルがあったということでそれをどの程度参考にしたのか、それとも全くかけ離れたものをお作りになりたいと思ったのかを教えてください。

ベンムッサ : この作品の映画化を決めたときにもちろん過去に二本映画として生まれていることは承知しておりましたけども、より知られているのはミュージカルですね。本当の意味では映画作品というのは1948年にできたものですので二世代、もしくは三世代の人が新しい作品に触れていないことになっていました。ですから今回映画化をしようと決心したわけですけども、今回ポランスキーのような映画作家が映画を撮影しようと決めますと、過去に作られた映画作品から何かインスピレーションを得ようということはしません。むしろチャールズ・ディケンズの原作から、そこに自分が若いころに体験したことを盛り込んで作っていくものです。ご覧になった方はお気付きになるかもしれませんが、彼が子どものとき、若いとき自分で体験したもの、それと非常に才能ある若い俳優さんバーニー君が演じたオリバーとの間に共通点があります。彼が子どものときに感じた孤独、日々の生活のなかでの戦い、食べ物が十分にない飢餓感、子どもを労働に駆り立てられる状況、そういう自らが生きてきた体験をバーニー君演ずるこのキャラクターに表現していったのです。

Q : ポランスキー監督の印象は?

バーニー : 監督はもちろん素晴らしい監督でありますけれども、監督であると同時に俳優であられるわけです。それがもっと素晴らしい監督であられる理由かなと思います。
実は監督は非常に楽しい方でセットにいるときもいろんな冗談を言ったりします。それから撮影中もゴルフカートに乗ってあっちからあっちまでデコボコ道をスピードを出して飛び回っているようなとても楽しい監督です。


Q : 初来日ということで日本にいらして何を楽しみにしていましたか?

バーニー : 今回日本に行くんだと言ったら、もちろん日本は何でも最新の電化製品があって、おもちゃもそうですし、電気のものというのは一番新しいものがあると聞いていました。実は英国で9月1日に出たPSPを買ったばかりで、ゲームソフトとかも日本の方が種類がたくさんあるだろうし、もしかしたら安いかなと思っていましたのでそういうものも是非買いたいなと思っていました。


 

 

 


 

『オリバー・ツイスト』
2006年1月28日(土)より、
日比谷スカラ座ほか全国ロードショー


配給:東芝エンタテインメント

>> 『オリバー・ツイスト』オフィシャルサイト

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左:主演バーニー・クラーク 右: プロデューサーロベール・ベンムッサ

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