Clyde Williams.jr クライド・ウィリアムズ・ジュニア

プロフィール
 

テネシー州メンフィス出身、テネシー大学(オペラ科)卒業
牧師の父を持ち子どもの頃から教会でゴスペルを歌って育つ。
16歳で所属バンドがアース・ウィンド・アンド・ファイアーのオーディションで優勝、フロントアクトとしてツアーを共にする。
その後大学で本格的に音楽を学ぶ。
雪村いずみからケミストリー、平井賢まで幅広いアーティストと共演。
現在はテレビ・ラジオのCMソング作成や音楽学校の講師として活躍中、ア・カペラコーラス、ステージパフォーマンスを指導する。
今でもブルーノート等、各地でライブをこなす現役。

近況
 

最近こなした仕事は車のCMが多いが、某乳酸菌飲料の新しい飲み物のラップと歌、横浜のラジオのラジオステーション、イングランドの携帯電話のCMなど。

2003年秋、東京豊島区にスタジオを設立、レッスンやレコーディングを行う。 生徒たちによる初ライブをプロデュース。

インタビュー
 

今日は新スタジオにお伺いしここでのレッスンことを質問しました。レッスン内容のほかに声のことや偉大なアーティストとのエピソードなど興味深い話をたくさん聞くことができました。

■レッスンについて
このスタジオではどんなレッスンをやっていますか?

■主なレッスンのメニュー
ヴォーカルトレーニング、コーラス、ステージパフォーマンス、MCのほかにコーラスの動き方などもトータルで。ここはステージに必要なことを何でも教えるようにしている。

■レコーディング・デモテープ作成
ここが普通の学校と違うのはよくレコーディンクをやること。生徒のデモテープを作ったり、レコーディングに慣れるようにしておく。いつかチャンスができた時、レコーディングの経験が無かったら、またレコーディングのこと覚えるのに時間がかかるの。それに慣れるまで。だから必要な経験をいろいろあげたい。

■ピアニストと練習曲を合わせる
夏から友達の黒人のピアニストが来て、みんなが練習した曲を彼と合わせる。毎月の最後の金曜日か土曜日。ただここで歌って終わりじゃない。

■作詞・作曲について
生徒をいろんな人と会わせるの。例えばその人が曲を作りたいけど楽器が弾けない場合は、プロに人に頼んでバックの音を作って自分の歌詞と合わせる。 自分の友達に頼むのとまた全然違う。

みんなシンガーソングライターのイメージが好きだけど、両方うまくできるんだったらそれでいい。でもそれができなかったらどちらかできるほうをやって、できないほうはプロに頼むの。そうしなかったら最後にできあがったものはプロっぽいものにならない。アマチュアが全部自分で作るとメロディやアレンジが子どもっぽいことが結構多い。そうじゃない、はっきり言うの。私なら買わないし聴いてあげない。

■ バンドはベイビーフェイス、マイルス・デイビスと共演した人達
ライブはちゃんとしたプロの人としかやらない。バンドの人達は全員黒人の人達。別に黒人が良いって言ってるわけじゃないけど、例えばベースの人、マイルス・デイビス(Miles Davis)とやったことあるの。ベイビーフェイス ( Babyface )、 ホイットニー・ヒューストン ( Whitney Houston ) もうすごい人、CDにも名前が書いてある。ギターの人もベイビーフェイス、アース・ウィンド・アンド・ファイアー ( Earth, Wind & Fire )、シック ( Chic )、スティービー・ワンダー ( Stevie Wonder ) 。 ほんとにいろんな人とやってる人、ドラマーも17歳でマイルス・デイビスと一緒にやったの。 チック・コリア ( Chick Corea )、ハービー・ハンコック ( Herbie Hancock ) 何年もいろんな人とやってるの。

この人達は自分がまだうまくなる前を忘れてない人達。だから生徒と一緒にやる時めんどくさいとかそういう気持ちが無い。生徒がまだプロじゃないのをわかってくれる人達が集まってるの。そして音楽もすごく好きな人達。いろんなミュージシャンを知ってるけど、こういうタイプの人達しか使わない。こういう考え方でここをやっているの。
プロのミュージシャンになって嫌な人になる人が多いけど自分の生徒にはそういう人ばっかりじゃないのを見せたい。

■16歳のときアース・ウィンド・アンド・ファイアーとライブを

私はラッキーだった。私が若いとき、今も若いけど(笑)、有名な人がいっぱいいたの。16歳のときアース・ウィンド・アンド・ファイアーとライブやったの。アリーサ・フランクリン ( Aretha Franklin アレサ・フランクリン)とかスティービー・ワンダーが同じように私に教えたの。

■アレサ・フランクリンとの思い出
一番びっくりしたのは、アリーサ・フランリンと一緒にライブやった時。練習している時「なにか良くない。クライドどう思う? 何か、どう思う?」アリーサ・フランクリンが私に聞いてるの。もう「コ…ァ…コ…ァァ」 ほんっとにこれ、アリーサ・フランクリンが「考えあるでしょう。言えば? あってない、あってるそういうことじゃなくてどう思う? 」答えることができなかった。考えることはあったけど、びっくりしたのはアリーサ・フランクリンが私に聞いてるの。

■ モーリス・ホワイトとの思い出
あとモーリス・ホワイト ( Maurice White アース・ウィンド・アンド・ファィアーの中心人物 ) がこういうことやったの( 肩をたたく )。触ったの私のこと。触ることないあんな有名な人。もう私のことは見てるはずないと思ってたの。そうじゃなかった。 有名になったら、大人になったら ああいう風になりたい。そういう風になろうとしたの。
自分が有名になったら、そのときでも理解できるの。そういう人になりたい。そういうふうになってるの …と思う。自分が有名になっても、だから何? 私よりうまい人いくらでもいるの。忘れないよ。そういう人のこと。

■ レッスンの時は怒らない。それは今までの経験から
大学の先生もそういうこと 怒ったことがない。一度も怒ったことがない。でも彼はギブアップしなかった。一回も。だから忘れない。だから先生の影響が強い。

いつも学校の街で会うと「クライド今日練習した? してない ? 行って」毎日。練習してないときはすごく嫌だった。でも少しずつ言われなくなった。それは言われなくても自分で練習ができてた。そういう風にいつもやってた。
だから自分の生徒にも怒ったことない。怒ることできない。怒ろうと思ったら、自分のこと思い出すの。
いまは自分の経験で教えてるんだと思う。この考え方が私のオリジナルだったらどんなに嬉しいか。すっごく良い先生だった。

■人の言うことを聞くこと
5年10年経ったら人の話を聞かなくていいけど、それまではやっぱり聞かなくちゃ。自分もそういう時期があった。お父さんとお母さんの言うこと。

高校の卒業式の直前に友達がドライビングライセンス取ったの。みんなでドライブに行く約束して「お父さん、今日友達がドライビングライセンス取って、それでドライブ行こうって言うの」
フンフン( 首を振る ) " なんで ?! "ほんとに怒った。フンフン( 首を振る )それだけ。頭に来て思いっきり怒った。
次の日学校に行ったら友達がいなかった。事故があったの。電車と車がぶつかって。死ななかったけど、怪我をして、車もだめになって…

その時から、お父さんは私よりいろんなことがわかってるの。わかってた。そういうふうにならなくちゃと思った。

■ 上手くなるには10年から15年かかる
すぐ上手くなりたい生徒がいるの。 「上手くなるのにどのぐらいかかったの? 」「10年かな、15年かな。」
生徒が聞いたらそこまで待つことできない。待つことできないかもしれないけど最後にその時間がかかるの。
自分はミュージシャンになるのは10年、15年。大学卒業して大学院へ行ってその時じゃなかった。そのあと、やってやって、やっとミュージシャンになった。

それまではただ、フローティングみたいな気持だった。"あ、ここわかった。"つかまるものができるの。"あ、ここもわかった。" 途中で土地が見えるの。アイランドが見えるようになったの。それがほんとの音楽。
だから時間がかかるの。みんな、みんな。それは逃げることできない。

■レッスンを受けるためにはどうしたらいいですか?

はじめにレッスンを受けたい人にはっきり言っていること、やる気のない人には教えない。ここはそういうところ。
顔を見てやる気がなさそうだったら無理に教えない。やる気のない人がいると私も面白くない。私の力と自分のやる気が無くなったら、他の生徒にもうつってしまう。生徒もどちらも楽しくなくなる。だから入る時、はっきりそのことを言うの。その意味は自分の力を出して生徒も出さなくちゃ。

それから高校のクラブの授業そのままじゃ上手くならないと思ってる。 難しいことをさせない、言わないのは騙してると思う。難しいことを教えると絶対辞める人がいるの。でも教えていこうと思ってる。

もっと教えなくちゃ、もっと見せなくちゃ。歌のことだけじゃない経験もあげなくちゃ、と思ってた。それだけじゃない。先生のやる気、先生の音楽の好きなものも見せたあげなくちゃ。うつらなくちゃと思ってたの。そうしなかったら生徒が何のためにやってるのかわからなると思った。それがここのほんとのアイディア。

私が考えているのは、ここを学校だと思ってない。あと自分を先生だと思ってない。例えば私はこの生徒よりいろんなこと知ってるの。その人に自分が知ってることを見せるの。そしてその人から何か必要なこともらうの。私が経験したことを早くわかるように見せてるの。 ここはそういうふうにやってるの。

同じタイプの人で集まりたい。 そういう同じ考え方の友達とやる気のある生徒と一緒にライブやるしかないと思う。それしかないと思う。



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